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B型肝炎のはなし
〜B型肝炎ウイルスが原因で肝臓に炎症をおこす病気です〜

●B型肝炎の感染経路
B型肝炎ウィルスを含む血液や体液を介して感染します。
大部分は出産時に母親からうつる「母子感染」です。しかし日本では1985年から、母親がB型肝炎ウィルスに感染している場合、赤ちゃんにワクチンを接種するようになり、現在は感染することは少なくなっています。
かつては輸血による感染も多かったのですが、1973年以降はB型肝炎ウィルスのチェックが行われ、これによる感染はほとんどなくなりました。

●B型肝炎の症状
B型肝炎の症状の程度は様々で、全く症状がみられないままB型肝炎ウィルスに対する免疫ができる人もいれば、吐気、食欲不振、全身倦怠感、黄疸などの典型的な肝炎の症状が現れる人もいます。


●検査
血液型検査<ウィルスマーカー>
ウィルス性肝炎の診断に欠かすことのできない検査です。B型肝炎の病体を知り、治療方法を決めます。
 
HBs抗原陽性  :現在、B型肝炎ウィルスに感染している
 
HBs抗体陽性  :過去にB型肝炎ウィルスに感染したことがあるが、現在は治っている
 
HBs抗原陽性  :B型肝炎ウィルスが多量に存在し、感染力が強い
 
HBs抗体陽性  :B型肝炎ウィルスが減少し、感染力が弱まっている
 
HBVーDNA :B型肝炎ウィルスが増殖を続けている
 
lgM-HBc抗体陽性:B型急性肝炎の可能性が高い

<血液性化学検査>
肝臓の状態を調べる:AST(GOT),ALT(GPT),アルブミン、総コレステロール、y-GTP,ALP,ビリルビン、血小板など

<腫瘍マーカー>
肝癌の診断の手がかりとなる:AFP(αーフェトプロテイン)、PIVKA-など
 
画像診断
  ・超音波検査(エコー検査)
  ・CT検査
  ・MRI検査
 
その他
  ・肝生検
  ・腹腔鏡検査など

B型肝炎を予防するために

●治療
(B型急性肝炎)
B型急性肝炎の治療は、安静が第一です。急変して劇症肝炎になる可能性もあるため入院が必要となりますが、肝機能が回復すれば自宅療養となります。
(B型慢性肝炎)
B型慢性肝炎の治療は、B型肝炎ウィルスが増えるのを抑える薬剤(インターフェロン)や、免疫力を強化する薬剤、低下した肝機能を改善する薬剤などを用います。
インターフェロン療法
インターフェロンには、ウィルスの増殖を抑える作用があります。特にRNA型のウィルス(C型肝炎)によく効きます。B型肝炎はDNA型ウィルスであり、C型肝炎に比べるとウィルス量も多いため、ウィルスを排除することは難しい面もあります。しかし、肝炎を鎮静化し、進行を抑える効果があります。

●予防

B型肝炎の感染予防には、予防接種があります。日常的な接触で感染することがありませんが、性行為で感染することがります。結婚相手がB型肝炎キャリアの場合は、予防接種をしておきましょう。


●チェックリスト
<受診時の質問項目>
 □検査結果
 □病気の状態
 □今後の治療方針、検査予定
 □運動制限の有無
 □日常生活上の注意事項
 □次回の受診日
 ※C型肝炎を重複感染している場合もありますので、検査しておきましょう。

●日常生活の注意
 □規則正しい生活を送る
  生活のリズムをくずさないようにしましょう。
 □過度な疲労を避ける
  仕事のしすぎや夜更かしなどで体力を消耗しないように、十分な休養・睡眠をとるようにしましょう。
 □バランスの良い食事をとる
  肝臓は栄養分を貯蔵したり、体に利用されやすいものに作りかえる働きをします。
  バランスの良い食事で肝臓を守りましょう。
 □適度な運動をする
  脂肪肝を防ぎ、体力をつけるためにも、適度な運動が必要です。
  運動を始める際には主治医に相談しましょう。
 □アルコールはやめる
  アルコールは肝臓の負担となるので、禁酒が原則です。
 □タバコは控える
 □家族や周囲の人への感染を防ぐ
  カミソリや歯ブラシなど血液が付着する可能性があるものは、自分専用のものを
  使用しましょう。出血した場合は、他人に血液が触れないように処理しましょう。
 □献血はしない。

●定期検査のおすすめ
健康診断なのでHBs抗原陽性といわれた場合、専門医を受診し、定期的な検査を受ける必要があります。慢性肝炎の人ばかりでなく、肝機能検査に異常がないキャリア(とくに45才以上)の人も、肝炎が発症した場合できるだけ早期に発見して治療することが大切なので、少なくとも3〜6ヶ月毎に検査を受けるようにしましょう。
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